文化は、言葉よりも先に心をつなぐ。
アルゼンチンタンゴを踊るたびに、私はそのことを思い出します。
D’Arienzo Cup 2025 開催から一週間後、在日アルゼンチン大使館にてニュースター部門受賞者を対象とした特別表彰式が執り行われました。
木の温もりと洗練されたアートが調和する大使館の空間には、アルゼンチン文化特有の美意識と静かな誇りが宿っていました。
式典では6名のファイナリストに表彰状が授与され、その後、完全一点物として制作された特別なトロフィーが贈呈されました。
アルゼンチンから輸送されたネームプレート。
駐日アルゼンチン大使自らが選定したオーク材。
すべて手作業による制作。
タンゴオーケストラ、そして抱擁(アブラッソ)を象徴する造形。
それは単なる記念品ではなく、文化そのものを形にしたアート作品でした。
再制作も販売もされない。
その瞬間、その人、その物語のためだけに存在する。
式典後にはレセプションとミロンガが開かれ、ニュースター部門優勝リーダーとのデモンストレーションも行われました。
音楽は、駐日アルゼンチン大使ご自身による選曲。
外交と芸術が自然に交わる、象徴的なひとときでした。
——
タンゴは単なるダンスではありません。
音楽、身体、呼吸、そして空間を共有することで、言葉を介さずに対話する文化です。
異なる背景を持つ人々が、一瞬で“理解し合う”ことができる。
そこにあるのは、
説明ではなく、感覚。
理屈ではなく、信頼。
テクノロジーが世界を加速させる時代にあっても、人と人をつなぐ最も根源的なものは、こうした身体的で静かな対話なのかもしれません。
タンゴは、国境を越える言語。
RAROMAはこれからも、
文化と芸術を通じて、日本と世界を結び、
“感じる交流”を育んでいきます。

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